徒然

同人誌を「売る」ということ(補遺)

先日の記事については、多くの方から様々な形でご意見をいただきました。ありがとうございます。 私が先の記事を書いた理由のひとつは、くじういんぐ・ドットコムさんが7月18日の雑記でも書かれているように、「作りたいから作る」という大前提が蔑ろにされ…

ライトノベルにおける「入門書」とは

ライトノベルとその「入門書」の話。 Welcome to S.O.A! - ライトノベルに入門書はいらない? ウィンドバード::Recreation - 小説とオタク文化とライトノベルの位置関係 empty island - ライトノベルは恐ろしい まず思うのは、書いた人と文脈によって「入門…

ライトノベルのイラストと作家の関係

http://d.hatena.ne.jp/megyumi/20060715/p2 ライトノベルのメイン読者層である中高生をターゲットに「売ること」を考えたとき、この「作家と絵師にコンビを組ませる」というのは非常に有効な手段でして。というのも、彼ら中高生には「作家の名前を憶えない…

同人誌を「売る」ということ

http://ryokusuiteien.blog59.fc2.com/blog-entry-88.html http://kuji-wing.com/Zakki.htm#20060706 書いていることついてはまあ、理解できないでもないですが、これらの記事を読んで私が強く反発を覚えるのが、その裏に透けて見える「同人誌」の捉え方です…

そもそもライトノベルの「質」って何よ、という話

先日の話題のそもそもの発端となったライトノベルの「質」の問題について普段思ってることをちょろりと。

今のライトノベルをどうにかする必要はあるのか?

なんか「今のライトノベルをどうにかしろ」という話がされているようで。 クロサキイオンの徒然草 - 誰か今のライトノベル界をどうにかしてくれ。 「元村良一 個人ページ「元」 - 迷走するライトノベル――ライトノベルは、どこへ向かおうとしているのか? ウ…

ラノリン杯雑感

2005年ラノリン杯(試験用)の結果が出たようで。 言うまでもないことですが、人気投票というのはレギュレーションによって大きく結果が変わってきます。同じものを対象とした投票でも、やり方を変えれば全然違う結果が出たりするわけで、その意味では単なる…

製品と芸術

例のアニメ版『おとボク』声優問題について。例によって世間とは少々ずれたところからツッコミをば。原作者が書いたという大元の文章を読まないとわかりにくい部分があるかと思いますが、そのあたりは興味のある方は各自で探していただければと思います。も…

涼宮ハルヒ(と愉快な仲間たち)の売上

「涼宮ハルヒ」シリーズの累計部数が250万部を突破したそうで。アニメ放送開始前(今年3月)の時点で130万部だったそうなので、アニメによる効果はおよそ100万部*1ということになります。単純計算で10万人以上の人が新たにこのシリーズを読みはじめた*2こと…

自分はオタクじゃないのかもしれない、と思った

http://blog.goo.ne.jp/kamimagi/e/2ed5fce97163872e164368902ab4fb6e 少し前から意味的にはまったく同じことを考えてたんですが、決定的に違うのが上記に書かれているようなオタクの性質について私が批判的なのに対して、kamimagiさんが肯定的、というか「…

ライトノベル観

http://d.hatena.ne.jp/megyumi/20060526/p5 の理念に深く同意。 結局のところ、ライトノベルを巡る議論というのはほとんどすべて、個々人のライトノベル観を戦わせ、事実と照らし合わせたときにどちらにより妥当性を見いだせるか、というのを模索していく作…

トラックバックへの返信

ウィンドバード::Recreation - ライトノベルの刊行点数は少ない 私がコメント欄で書いた釣り合い云々というのは、出版社にとっての釣り合いを意味します。では読者にとってはどのような状態が「釣り合っている」といえるのかといえば、これはもう「良質な作…

「ライトノベル」を語る理由

http://d.hatena.ne.jp/trivial/20060521/1148179632 コメント欄の話題について、こちらなども参考にしつつ。いつも以上に長いのでご注意を。

富士見と電撃の盛衰に見るライトノベルの消費構造変化

架空の線上 - 電撃対富士見 この中にある「電撃が時代性にマッチし、富士見は遅れている」というのは私が書いていたことですので、これに関して少々補足を。識者の方々にとっては割と常識的な話かとも思いますが、そうでない方もいるでしょうし、一度文書と…

ライトノベルは「こどものよみもの」である

前回のエントリで突っ込みがあった件に関して少々補足。 コメント欄(774さんへのレス)でも書いたとおり、上記エントリ本文における「こどものよみもの」とは、世間の認識および消費の傾向を指して書いたものであり、内容から鑑みてのものではありません…

ライトノベルの売れ方について知っておくべきこと

最近よくライトノベルの、それも売上とか売れ行きについての記事をネット上でよく見かけるのですが、それらを読んでいると、ライトノベルの売れ方についていろいろと勘違いをしている記事がかなりの割合であったりします。売上の正確なデータというのは公開…

「なぜ電撃は勝ち、富士見は負けたのか」への突っ込み

元の記事は↓こちら。 ウィンドバード::Recreation - なぜ電撃は勝ち、富士見は負けたのか 単純な売上では電撃>富士見であることは間違いないでしょうし、理由についてもある程度的を射ていると思います*1が、大小いろいろと気になるところがあったので。 *1…

ライトノベルを売るには(一例)

それまでさほどライトノベルが売れなかった書店で、一時的にせよそれまで売れなかった、それも既刊が売れたという例を、私の経験から紹介します。

ライトノベルを売る、ということ

ここ数日話題になっている「ライトノベルを売るにはどうしたらいいか」という話について、自分なりに思うところがあるのでつらつらと書いてみます。ちなみに発端はこちらで、現在までの進捗状況はこちら。関連記事についてはこちらあたりから。

続・ツンデレあれこれ

LEOatさんから再反応をいただきました。 神コップBloG_ver.? - 4月7日のニュース 私の示したツンデレ観について「状態遷移型」という言葉を使われていますが、ニュアンスとしては「心理的ツンデレ」というような表現のほうがより正確に伝わるのではないかと…

ツンデレあれこれ

前回の記事に対するいくつかの反応に返答。 神コップBloG_ver.? - 4月6日のニュース 普段はツンツンだけどベッドの上ではデレ、とかならツンデレ少女とのお付き合いが成り立ちそうじゃないだろうか。 もしかしてそういう話じゃないのか。つかここで指すツン…

ツンデレは現実には存在し得ない

より正確に言えば「現実にはツンデレと付き合うことはできない」というあたりになるでしょうか。なんにせよ現実の我々は、ある人がツンデレであるかどうかは、少なくともその相手と付き合うようになるまで判断することができません。なぜなら、ツンデレには…

「マブラヴ オルタネイティヴ」感想(補遺)

オルタ感想リンク集の時にこっそりと書いていたことに対して、id:straizoさん、id:ton-booさんから反応をいただきました。ありがとうございます。 straizoの日記 - オルタの感想再び 東風記録帳 - 主人公の「生と死」に対する覚悟 東風記録帳 - 武@オリジナ…

マブラヴオルタネイティヴを褒める(その3)

前々回、前回に続くマブラヴオルタ感想・第3回。最終回の今回は総論的なものになります。

マブラヴオルタネイティヴを褒める(その2)

オルタ感想第2回。今回は主にシナリオの感想です。 ちなみに前回はこちら。冒頭に「批判的な見方も多い(らしい)世間の評価」と書いてますが、その後いくつか感想を拾ってみたところ、評価している向きもそれなりにあるようですね。自分の感想がぶれそうな…

マブラヴオルタネイティヴを褒める(その1)

というわけでようやくのマブラヴオルタ感想です。 タイトルは「褒める」となっていますが、内容的には私の素直なプレイ感想であり、無理矢理褒めるとかいう意図はありません。批判的な点がないではないですが、私にとってはそれ以上に評価すべきだと思う点が…

いまのライトノベルは本当に「萌え重視」か?

こんな記事が。 青ひげノート:ライトノベルから与えられる萌え んー、そもそも「萌え」という基準でしか作品の価値判断ができない読者にも問題があるような。 リンク先の「萌えは読者の側が判断するもの」という主張には私も同意なんですが、これは逆に言え…

返信その2

流星亭のKarmaさんからも返信をいただいていたようです。 正直感情の先走った意見で反論する気力もあまりありませんが、偏った内容の批判を黙って見過ごすことで、向こうのサイトの読者の方に自分の考え方を誤解されるのは本意ではないので、一応内容的には…

返信

id:simulaさんから返信をいただきました。ありがとうございます。さらにそれを受けてこちらも思ったことをつらつらと。 狭義の推理という方向性から進むようになっていたことで、読者の興味を引くようになっていたというのはその通りだと思います。自分の興…

「ひぐらし」とゲーム攻略

あとこちらも反応遅れましたが、下記の記事についても少々コメントをば。 だじゃれ絵描き: ひぐらしと推理について 1段目はOKなので2段目について。 >ここで重要なのは「『推理する』ことをプレイヤーに強く要請していたこと」と、「ここで『推理する』とは…