続・ツンデレあれこれ

 LEOatさんから再反応をいただきました。

 私の示したツンデレ観について「状態遷移型」という言葉を使われていますが、ニュアンスとしては「心理的ツンデレ」というような表現のほうがより正確に伝わるのではないかと思います。私の基準では、表面的にどうあろうと、心情的にツンであればツン、デレであればデレ、という区別をしていますので、表面的にツンかデレかは実質問題にしていません。付き合ってのちもツンツンしたりデレデレしたりして構いませんが、実質的にはそれらはすべて「デレ」ということになります。*1

 これに対して、LEOatさんのほうは心情的にどうあれ表向きツン/デレの二面性が見られることをツンデレの条件とされているので、対比的に「表面的ツンデレ」と呼べるかと思います。違いとしては、心理的なものが基本的にツンからデレへの一方通行なのに対して、表面的なものは状況によってツンとデレを常に行き来する、ということが挙げられます。私の基準では、長期的な変化を見た上でキャラクター単位でツンデレかどうかを判断しますが、LEOatさんの基準では長期的なものはもちろん、シチュエーション単位でツンデレを認識することが可能です。その点では、確かに広義のツンデレと言って間違いないところですね。


 ツンデレの捉え方の差異についてですが、特に美少女ゲームにおいては、基本的に「付き合うようになった=デレた」という認識があるからではないかと。これまでプレイしたゲームを思い返してみても、付き合うようになっても100%デレデレになることはほとんどなく、なんだかんだで相変わらず強気だったりすることのほうが多いように思います。それでもプレイヤーの認識としては、恐らく「デレた」というのが一般的なのではないかと。付き合ってからあとも話が続くとして、なおもツンツンしたりデレデレしたりする場合、見る側の印象としては「ツンデレ」ではなく「バカップル」となるように思います。*2

 あとはまあ、「広義のツンデレ」を厳密に考えていくと、カバーする範囲があまりに広くなりすぎる、というのが議論などで扱う場合は難しいところかと。


 余談ですが、X軸を時間経過、Y軸を表面的ツンデレ度、Z軸を心理的ツンデレ度として点をプロットしていけばあらゆるタイプのツンデレが作れるのでは、とか考えたり。

*1:4月5日の記事を書いた時点では、このあたりまで考えが及んでいなかったのですが、考え方としてはそのときに遡っても矛盾はないと思います。

*2:というかそもそも、多くのゲームでは付き合うようになったらほぼクリアとなるので、空間状況的変化によって起こるツンデレがあまり描かれない、というのもひとつの要因かと。