俺が選ぶ「忘れられない美少女文庫20選」
なんか無茶振りされた! だがご指名があった以上やらねばなるまい。というわけで選んでみた。
最初は指定通り32冊選ぼうと思ったのだけど、32って今出てる分の1割以上じゃねえかよ! 無理だよそんなの! というわけできりよく20選です。ついでに言うと250も読んでなかった。200くらいだった。
それにしても「忘れられない」っていいよね。ぱっと思いつかない時点で忘れてる(=調べ直さなくていい)ってことだからね。と言いつつざっとリスト見てみたりはしたんですが。
注意事項として、2010年以降はほとんど読んでないので時期に偏りがあります(その代わり2009年までは95%以上読んでる)。あと上記の通り選考基準は「忘れられない」なので多分に個人的趣味が入ってます。まあでもエロ小説なんて個人的趣味の最たるものですよ。どこだかで見た「抜けるエロ小説があるんじゃない。抜けた小説があるだけだ」は本当に名言だと思います。
前置きはここまでにして紹介をば。並びは刊行順です。
- 作者: 青橋由高,ポチ加藤
- 出版社/メーカー: フランス書院
- 発売日: 2003/07/01
- メディア: 文庫
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主人公のところにメイドさんがやって来て夜のもの含むいろんなご奉仕をしてくれる。今じゃベタベタすぎてネタにもならないような設定ですが、一般官能文庫っぽさの濃かった当時の美少女文庫(1巻は創刊第2弾)の中では異色。これが一番売れ行きがよかったことで、その後の美少女文庫の方向性が決まったと言っても過言ではないでしょう。美少女文庫発のシリーズ化という点も含め、忘れられないというよりは忘れてはいけないシリーズだと思います。
- 作者: ヤマグチノボル,池上茜
- 出版社/メーカー: フランス書院
- 発売日: 2004/07/01
- メディア: 文庫
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実は美少女文庫で書いてたんですよヤマグチノボル先生。というのを忘れないためだけにセレクション。なんと刊行は『ゼロの使い魔』1巻と1月違い。ただまあ、中身のほうも当時読んで「ほかの作家と比べて段違いに上手い」と思った記憶があります(ポルノとしてどうかは別として)。
- 作者: 橘真児,ramis
- 出版社/メーカー: フランス書院
- 発売日: 2005/06/01
- メディア: 文庫
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表紙を見れ。それがすべてだ。
今じゃまず出せないよなあ、これ……。
- 作者: 酒井童人
- 出版社/メーカー: フランス書院
- 発売日: 2005/08/01
- メディア: 文庫
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陵辱ものも数多く出していた当時の美少女文庫の中でも、この作品は群を抜いてハード。豚とか出てくるのは多分これだけだと思う。
- 作者: わかつきひかる,みけおう
- 出版社/メーカー: フランス書院
- 発売日: 2005/11/01
- メディア: 文庫
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美少女文庫屈指の感動作。エロ小説読んで泣きそうになったのは後にも先にもこれだけです。
- 作者: 北都凛
- 出版社/メーカー: フランス書院
- 発売日: 2005/12/01
- メディア: 文庫
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とにかくクライマックスがすごい。(以下ネタバレにつき一応反転)全校生徒が見ている前で生徒会長のお嬢様や主人公の幼なじみを犯し、それを見て理性を失った生徒たちが誰彼構わずセックスし始める。陵辱ものの美少女文庫では個人的ベスト。
- 作者: みかづき紅月,YUKIRIN
- 出版社/メーカー: フランス書院
- 発売日: 2005/12/01
- メディア: 文庫
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「メイドなります!」と並ぶ、美少女文庫を代表するシリーズもの。一般ライトノベルと比較しても遜色ないストーリー性、それでいて、SM要素を取り入れたことによる、決して薄くはないエロ。サブキャラ勢も実にいい味を出している(高山の描かれ方には感動すら覚えた)。美少女文庫史に残る名作だと思います。著者・みかづき紅月のその後の活躍は皆さん知っての通り。
- 作者: 黄支亮
- 出版社/メーカー: フランス書院
- 発売日: 2006/09/01
- メディア: 文庫
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美少女文庫(現時点での)最後の陵辱もの、という1点だけで記憶している作品。正直内容は忘れた(触手が出てたのだけは覚えてる)。昔は美少女文庫にも陵辱ものがあったんですよ……。復活しませんかねえほんと……。
ちなみにイラストは『僕と彼女のゲーム戦争』の八宝備仁です。今と全然絵柄が違いますな。
- 作者: わかつきひかる
- 出版社/メーカー: フランス書院
- 発売日: 2007/03/01
- メディア: 文庫
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今や『ハイスクールD×D』『織田信奈の野望』などで大活躍中のみやま零の美少女文庫デビュー作。当時すでに『プリンセスブライド!』などで名前だけは知っていたのですが、いざ絵を見ると同時期の美少女文庫の絵とは一線を画すクオリティに驚愕。そう思ったのが自分だけではない証拠に、その後タイトルに『My〜』と関する作品が継続して刊行されていきます。
- 作者: 羽沢向一
- 出版社/メーカー: フランス書院
- 発売日: 2007/05/01
- メディア: 文庫
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「ポルノ版四次元ポケット」とでも言うべき「インキュバスの大目録」が大活躍する話。詳しくは昔書いたレビューを参照。うちにも1冊来ませんかねえ……。
- 作者: 橘真児
- 出版社/メーカー: フランス書院
- 発売日: 2007/09/01
- メディア: 文庫
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主人公がたくさんの小学生に囲まれつつアレをいじられて達するシーンがあります。(ただし本番はなし)
やっぱり小学生は最高だな!
- 作者: 上原りょう,志水なおたか
- 出版社/メーカー: フランス書院
- 発売日: 2008/01/01
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8P(男1対女7)。以上。
ナイショの生徒会長―放課後はキミの下着モデル (美少女文庫)
- 作者: わかつきひかる
- 出版社/メーカー: フランス書院
- 発売日: 2008/03/01
- メディア: 文庫
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これに関してはちょっと話が長くなりまして。
冒頭のほうで、ヒロインの生徒会長が、コンビニに夕食の弁当を買いに行くシーンがあります(母親は多忙でしょっちゅう家を空けている)。で、コンビニに行ったはいいものの普段買っている幕の内弁当がなく、ヒロインは内心で「オリゴン弁当に行くしかないのかなあ、あそこは揚げ物が多くて油っこくて嫌だなあ」とか思うんですが、自分、読んでいてなぜかそこで涙が出そうになったんですな。理由は今でもわかりません。彼女が不憫で、とかいうわけではないのはたしかですが、感情的にプラスなのかマイナスなのかすらもわからない。
いろいろ考えて今のところ最有力なのは「創作物内の存在でしかないはずのキャラクターが、その世界の中ではちゃんと生きているのだ、と思わされてしまったから」という理由なんですが、決定打には欠ける感じ。ちなみに同じような経験をしたことがもう一度だけあって、それは『まどか☆マギカ』第1話の最初のほう、まどかの弟のタツヤがミニトマトをフォークで刺そうとするも失敗して床に落としてしまう、というシーンを見たときです。ほんとなんなんだ俺。ちょっとこれは本気で同様の経験がある人を募集したい気分。
というわけで、ポルノ小説ということとは全然関係ないところで記憶に残っているのでした。
- 作者: 羽沢向一
- 出版社/メーカー: フランス書院
- 発売日: 2008/03/01
- メディア: 文庫
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「変態だ! 女神のくせに、みんな変態だ!」
美少女文庫史に残る名言だと思います。
好き好き大好きお姉ちゃん―ベタ甘☆カフェ同棲 (美少女文庫)
- 作者: 青橋由高
- 出版社/メーカー: フランス書院
- 発売日: 2008/06/01
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美少女文庫最萌え主人公、るーくんの記念すべきデビュー話。いやまあ、出てくるのこの本だけなんですが。「七瀬葵が美少女文庫に!」という点でもポイント高し。
- 作者: 葉原鉄
- 出版社/メーカー: フランス書院
- 発売日: 2008/11/01
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仲間内で選んだ、2008年のベスト美少女文庫。バトルあり、燃える展開あり、ドン引きするプレイありの1冊読んだだけでお腹いっぱいになれる本。「とろろそば(比喩)」は今見てもやっぱりすごい。
この人がのちに『土属性はダテじゃない!』で華麗にライトノベルデビューを果たすとはこの時の自分は知るよしもないのであった。
- 作者: 鷹羽シン
- 出版社/メーカー: フランス書院
- 発売日: 2009/01/15
- メディア: 文庫
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美少女文庫生え抜きの作家で自分が一番注目している鷹羽シンのデビュー作。とにかくポルノ成分が自分の趣味にドンピシャ。そのあとに出た『妹ペット♥』『サムライべろちゅー♥』と合わせて多分一番「使った」美少女文庫だと思います。あと自分は卑語が好きなんだと気づきました。
- 作者: 遠野渚
- 出版社/メーカー: フランス書院
- 発売日: 2009/11/20
- メディア: 文庫
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2009年3月にスタートした「美少女文庫えすかれ」。当初は無印美少女文庫と遜色ない作品も多く、「どのへんがえすかれなんだ?」と首をひねっていたところに出てきて「ああ、えすかれってこういうことか」と納得させられた1冊。露骨なパロディタイトルと、にもかかわらずまったく自重しない内容はなんだかんだで美少女文庫史に刻まれるべきだと思う。
- 作者: 真慈真雄,有末つかさ
- 出版社/メーカー: フランス書院
- 発売日: 2010/04/20
- メディア: 文庫
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Mな兄がSな妹にひたすら責められる話。もちろん女装もあれば後ろを責められたりもします。堪能しました。
- 作者: 羽沢向一,YUKIRIN
- 出版社/メーカー: フランス書院
- 発売日: 2011/03/19
- メディア: 文庫
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「江戸時代に南蛮からやって来た悪魔が封じられた魔法のふんどし」という設定だけでなんかもうお腹いっぱいなのに、ほかにも枕草子プレイとか「ふしぎなおどり」とか全編にわたってネタまみれな美少女文庫屈指の爆笑作。読むべし。
こうして見ると自分の羽沢向一の好きっぷりが露骨に出てますね。みんな『学園秘芸帳』読むといいよ! 普通の男女のラブいエロ以外はレズもホモもSMもだいたい揃ってるよ!
ほかにも『放課後メイド隊(都の青少年健全育成条例に引っかかってAmazonからデータごと消滅)』とか「ボディーガード上等。」こと『先生はボディガード!―Secret Teacher (美少女文庫)』とか思いつきましたがとりあえず保留で。これ以上増やしたらぐっとハードル下げていかないといけないからねえ……。
そんな感じで以上「俺が選ぶ『忘れられない美少女文庫20選』」でした。少しでも気になる作品があれば幸いです。