俺が選ぶ「忘れられない美少女文庫20選」

 なんか無茶振りされた! だがご指名があった以上やらねばなるまい。というわけで選んでみた。

 最初は指定通り32冊選ぼうと思ったのだけど、32って今出てる分の1割以上じゃねえかよ! 無理だよそんなの! というわけできりよく20選です。ついでに言うと250も読んでなかった。200くらいだった。

 それにしても「忘れられない」っていいよね。ぱっと思いつかない時点で忘れてる(=調べ直さなくていい)ってことだからね。と言いつつざっとリスト見てみたりはしたんですが。

 注意事項として、2010年以降はほとんど読んでないので時期に偏りがあります(その代わり2009年までは95%以上読んでる)。あと上記の通り選考基準は「忘れられない」なので多分に個人的趣味が入ってます。まあでもエロ小説なんて個人的趣味の最たるものですよ。どこだかで見た「抜けるエロ小説があるんじゃない。抜けた小説があるだけだ」は本当に名言だと思います。

 前置きはここまでにして紹介をば。並びは刊行順です。

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 これ。

 ライトノベルってなによ、という話をしだすと必ず収拾がつかなくなるのはもはや識者(って誰だよ)の中では常識であって、ゆえに発端になった企画中の「ライトノベル」の用法について云々するつもりは今更ない。そうではなくて、自分が一番面白いなあと思ったのは、「ライトノベル」という言葉がついにこういう文脈で使われるようになったのだなあ、ということ。

 なにが言いたいかというと、たとえば発端の企画中の「○○を題材としたライトノベルを募集します」という一文だけど、これ、「ライトノベル」を「SF」とか「ミステリ」に変えてみたら多分そんなに違和感がないんじゃなかろうか。つまり上の文は、「ライトノベル」というのが「SF」「ミステリ」に比肩しうる小説の一ジャンルとして認知されるようになった、というひとつの実例と言えるのではなかろうかと。多分前述の一文を書いた人間は「ライトノベル」という言葉にまつわる定義論争など知らず、単純に「アニメやマンガっぽい小説」くらいの意味合いで「ライトノベル」という言葉を使ったのだと思う。けれどそんな、何気ない軽いノリで使われているからこそ、先の一文は、「ライトノベル」という言葉はもはや「『アニメやマンガっぽい小説』の総称」として広く使われうるのだ――その妥当性はともかくとして――という、これ以上ないほどの証になっているのだと自分には思える。ライトノベルという言葉が生まれて20年、その言葉についての世間の認識がまた少し変わったなあ、というのを実感して興味深く思った次第。

ライトノベルのタイトルロゴに使われているフォント(2010年6月分まとめ)