ブログ雑感

 ブログというのは、簡単にいろんな人に見てもらえたり、いろんな人とのつながりを持つことができたりして、それはいろいろな人の考えを知ることができるという意味では非常に良いことなのだけれど、一方でそのことに自覚的でないと、あまり面白くないことが起こったりします。

 自分がイメージしているのは、ちょっと込み入った、分析や考察記事を書いたとき。そうした文章はよく、議論の的になったりするわけですが、そこで問題になるのは、読み手と書き手の知識・理解レベルが大きく異なる場合がある、ということです。いま、自分が書いた文章は、なにも知らない素人が読むかも知れない一方で、その道のプロが読む可能性だってあるわけです。その結果、解釈以前の知識レベルでいろいろと問題が起こったりします。

 まあブログなんだし好き勝手に書けばいいじゃん、とは自分も思いますが、明らかな事実誤認とか、この人実はあまりよくわからずに書いてるのね、というのが露骨に見えたりすると(あまつさえそれがえらいアクセスもらってたりすると)、その分野について真面目に考えてる人間からしてみればちと困ったりもするだろうなと。あとはまあ、それでツッコミを受けてあれこれ弁解するくらいなら、最初からもうちょいうまく立ち回ればいいのに、とか。*1

 自分なんかはそもそも分析系の記事がメインで、加えて批判とかされるとすぐガクガクブルブルするたちなので、それ系の記事を書くときは自分なりに想像し得る様々な考え方を検討して、自分の中で納得がいった段階でアップするようにしています。で、自分に知識が不足していると感じることに関してはそもそも書かない。このことを指して「思考停止になるのが早すぎる」とか言われることもありますが、この辺はまあ、性分なので。

 自分がよく知らないことについて書くことを否定するわけじゃないですが、そうしないほうがいいとき(内容、対象)もあるよね、というような話でした。*2

*1:明らかにネタだとわかる記事ならまだいいんですが、中にはネタかマジかいまひとつ判断がつきにくいものもあるのが困りものです。さらにいえば、ネタであっても根っこの部分が事実からスタートしている(と読者に感じさせる)ものもあるので、ネタであればいいとは一概には言い切れない部分もあります。

*2:ていうかこれ、似たような話前にも書いてますね。まあいいや。記事ごとに文章が読まれては忘れ去られ、ログではあっても(個人を超えたレベルでの)アーカイブとしてはあまり機能しない現在のブログでは、同じようなことを何度も書くことにも多分意味はあるでしょう。