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 まず最初に、私は「オタク向けの作品(具体的には「まぶらほ」「乃木坂春香の秘密」あたりでしょうか)を好んで読む層」というものを想定していませんでした。私もそういう作品を読まないではないのですが、あくまでネタ的、二次的なものであり、そういったものを第一に求めているわけではありません。「20歳以上の読者」の中に、そういう作品を好んで読む層が含まれているということ自体が、そもそも想定の外にありました。

 私の考えていた「20歳以上の読者」とは、結局のところ「砂糖菓子〜」に代表される、一般文芸としても通用するような作品を好んで読む人々のことです。10代向けの単純なエンターテインメントに飽きた読者が、こぞってそういった「高尚な」作品を絶賛するようになる。結果、ライトノベル読者の二分化が起こる――というのがこれまでの私の基本的な考え方でした。

 しかし、いちせさんのご意見を拝見する限り、そう単純に二分化できるものでもないのかなあ、という気がしています。声のでかい何人かの人間が「もっと高尚なライトノベルを!」とがなり立てているだけで、多くの読者は割と柔軟に考え、読んでるのかなあ、と。だとすれば、私が本当に声を上げるべきはその「声のでかい何人かの人間」に対してであって、あくまでいち読者でいらっしゃるいちせさんに振るべき話題としては少々踏み込みすぎてしまったかもしれません。

 とりあえず私としてはこんなところですが、もしまた何か気になるところがあればご指摘いただければと思います。