実際に読んだのは角川文庫版です

復活の日 (ハルキ文庫)

復活の日 (ハルキ文庫)

 某国の研究室で開発された生物兵器が事故で流出し、人類が滅亡の淵に追い込まれる……という話。特徴的なのは滅亡から立ち直る過程ではなく、最初の事故から人類が滅亡するまでに話の大半が費やされていること。そのため第2章はむしろ「長いエピローグ」という感じだけども、その分人がだんだんと滅亡に向かっていく様子が非常に生々しくて鳥肌が立った。

 兵器の仕組みだとか科学者の哲学だとか、読んでいる間は冗長だなーと思うとこもないこともなかったが、むしろ作家にそれらに関する豊富な知識があってこそ書きえた話だと思う。

 面白かった。