ここしばらく読んだ本の更新が滞ってたのはこれのせいです

シャングリ・ラ

シャングリ・ラ

 1600枚はやはり伊達ではなかった。『終わりのクロニクル』7巻より時間かかったかも。

 見た目から森林化した東京を起点にいかにして地球環境を再生していくかを描いた一種のシミュレーション小説かと思ってたんだけども、(まあそういう側面もないではなかったが)実際は格闘少女あり、気化爆弾あり、オカルトありとほぼ何でもありの近未来武侠小説だった。まあこれはこれで面白かったけど。

 個人からいきなり世界とかにすっ飛んでしまう物語がぽつぽつある中、最近ではあまり見られない規模の話で風呂敷の広げっぷりはなかなか。色々言いたいことはあるんだけども、特に終盤の怒濤の展開で一気に読まされてしまう感じ。キャラクターも各々個性があって良。ニューハーフがここまで幅を利かせてる小説は初めて読んだ。

 それにしても登場人物のことごとく不死身なことよ。